デンロのビジネス手法のひとつである、「SHO」に関わる仕事を担当しています。SHOとは、生産システム(Soft)、生産設備(Hard)、そしてそれらの運用ノウハウ(Operation)をセットでお客様にご提供する営業モデルのこと。当社の鉄構部門と受託加工部門では、プラント部門が開発した鉄塔生産設備やめっき設備を使って事業を行っています。その中で蓄積された運用ノウハウは、設備を外に拡販するにあたり、お客様に対して有益な情報としてお伝えできるのです。
具体的には、中国をはじめとする海外で、当社の製品を販売するための支援活動を行っています。自社で使用している設備を元に、お客様のニーズや国・地域の条件に合うように改良して販売するのですが、そのために必要な仕様書やカタログなどの資料作成が主な仕事内容です。資料を作成する際には国際営業部や工場と連携しながら、製作コスト削減や工程合理化のノウハウ、運転データ、実績データなどを収集・分析し、当社製品の強みを打ち出します。
めっき設備の導入を検討されている中国のお客様から、性能やランニングコストなどに関する詳しいデータが欲しいという要望をいただきました。通常、設備製作前のデータは机上の数字が大半ですが、当社はベースとなる設備を社内で実際に使用しているので、より精度の高いデータを採ることができる強みがあります。さらに作業動線や使い勝手など、実際に使ってみないと分からない長所や課題も把握しており、それらを改良に反映することができるのです。
とはいっても、単に当社が持つデータをそのまま出しても効果はありません。お客様のニーズに沿ったデータを抽出し、それをもとに納得できる設備導入のメリットを提示する必要があるのです。そのために他部署の協力を得ながら多角的にデータを収集・分析するのですが、メリットを最大限に引き出す条件をなかなか見つけられず、何度も行き詰まりました。トライ&エラーを繰り返した末、やっと数字の中に埋もれている条件を見出し、提案に反映しました。その甲斐あって、お客様との信頼関係をつくることができ、受注に向けて一歩前進しました。
コミュニケーションとネットワークづくりです。それはお客様に対してだけでなく、社内のスタッフやパートナーの方々に対してもいえること。お客様に提案する際は、もちろん製品の特長を伝えることが大切ですが、アプローチ方法も成果に大きな影響を及ぼします。まず信頼を勝ち取って、どのような角度から提案すればお客様に響くのか、そうした戦略を組み立てなければなりません。
そのためには、良いアイデアや情報を得る幅広いネットワークが不可欠です。多くの協力を得られるよう、自分の想いを言葉と行動で示すよう心がけています。私たちは機械を扱っていますが、コアは人なんです。
まずは、中国での販売促進が目標です。そして将来は、東南アジア諸国やオーストラリアなどにもアプローチしていきたい。
デンロがさらに発展していくためには、各部門の強固な連携が必要です。現在も連携体制はありますが、まだまだ発展させていきたい点はあります。制度だけでなく、人の意識も変えていく必要があります。そして、各部門・各人がもつ実績や強みなどを共有し、それらを組み合わせて新たなシナジー効果を生み出したい。自分がその“橋渡し”的な存在になればと考えています。
1年目
入社後、丸亀工場で現場実習。
2年目
鉄構部門の技術本部に配属。先輩の指導の下、鉄塔の強度設計を行う。
4年目
タワーメンテナンス業務に携わる。主に鉄塔の劣化調査報告書の作成、技術開発や営業支援を担当。
11年目
受託加工部門の拠点、東北ガルバセンターに異動。溶融亜鉛めっきに関する技術開発業務に携わる。
13年目
東北ガルバセンター技術課の課長に就任。
16年目
溶融亜鉛めっきに関する技術と語学を学ぶため、技術顧問がいるカナダに1年間留学。
18年目
現在所属する国際事業本部技術部に異動。
6:00起床
コーヒーを飲みながら、テレビやインターネットでニュースをチェック。
7:30出社
会社に着くと、まずメールとその日の作業内容を確認。
8:30情報収集
社内の各部署に必要なデータの問い合わせや、新たなデータ収集を依頼。また、文献などから社外の新しい技術や方法に関する情報を収集。
10:00打ち合わせ
作成した営業資料について意見交換をする他、プロジェクトの進行チェック、今後の展開を検討。
12:00昼食
社員食堂でお昼ごはん。
13:00資料作成
集まった実績データを分析し、営業支援資料を作成。また、社内から寄せられる技術的な問い合わせに対して、回答・提案をする。
17:20退社
明日のスケジュールを確認し、段取りを組んで退社。
18:00帰宅・夕食
夕食後、録画したテレビ番組を観たり、読書をしてくつろぐ。
23:00就寝
ゆっくり休んで体調を整える。